日本を代表する絵本画家、いわさきちひろは、母、岩崎文江の赴任先であった福井県武生市(現・越前市)に生まれ、東京で育ちました。14歳で岡田三郎助に師事し、デッサンと油絵の勉強を始め、また東京府立第六高等女学校を卒業後は藤原行成流の書を学びました。その後再び絵を描き、中谷泰、丸木俊に師事します。
1946年(昭和21年)、日本共産党に入党すると、そこで松本善明と知り合い1950年(昭和25年)に結婚、翌年に長男の猛を出産します。この頃より絵本画家として活動するようになりました。
代表作に『おふろでちゃぷちゃぷ』(童心社)、『あめのひのおるすばん』『ことりのくるひ』(至光社)、『戦火のなかの子どもたち』(岩崎書店)、画集に『ちひろBOX』『ちひろ 花の画集』(講談社)などがあります。また、1950年(昭和25年)の文部大臣賞をはじめ、小学館絵画賞(1956年/昭和31年)、サンケイ児童出版文化賞(1961年/昭和36年)、ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞(1973年/昭和48年)等を受賞しました。
1974年(昭和49年)、原発性肝ガンのため死去、享年55歳。青春時代に戦争を体験し、「世界中の子ども みんなに平和としあわせを」と願い、子どもを生涯のテーマとして描き続けた画家でした。
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